4-12. 執務空間 (4)

このように大きな空間に机を並べるというのは、オープンオフィスと呼ばれるスタイルで、現在の日本のオフィスの主流と言っても良いかと思います。違うのは机を互いに付けて座って、部長や課長といった管理職ポジションの人がお誕生日席的に皆を見渡せる方向に机が向いているというのが典型だったように思います。
また低めの衝立を利用してプライバシーを高めるスタイルもあり、数名ごとに衝立てで囲うチームスペース型や一人一人で囲うキュービクル型があります。そこで扱う情報の機密性が高かったり、集中力を要する仕事の場合はこのような囲われるタイプのオフィスが良いとされています。

図4-12-4:キュービクル

図4-12-4:キュービクル

また欧州では比較的多いように思いますが、完全に各オフィスが個室化されているプライベートオフィス、あるいはシェアードオフィスという数人で個室を使うタイプのオフィスがあります。これは古い建物をオフィスとして利用した時に、そもそも空間が細かく個室として分かれているために、必然的にそのように使われているということがあります。日本だと個室は社長など重役クラスに与えられる特権というイメージがありますが、フランスだと比較的目の当たりにする光景だと思います。

最新記事40件を表示