9-2. オフィスビルの付属品 (2)
現代のオフィスビルにおいて郵便受けを設置していないものは一部の例外を除いてないように思えます。想定される一部の例外というのは、意外にも法律上位置づけられています。
郵便に関しては郵便法という法律で枠組みが作られています。そこには事業の独占であったり、郵便物の種類であったり、私たちが日常的に接している郵便の当たり前のことがきちんと法律で謳われています。その中の1つ第43条はこのような条文です。
「第四十三条 (高層建築物に係る郵便受箱の設置) 階数が三以上であり、かつ、その全部又は一部を住宅、事務所又は事業所の用に供する建築物で総務省令で定めるものには、総務省令の定めるところにより、その建築物の出入口又はその付近に郵便受箱を設置するものとする。」
条文をパッと見ると建築基準法のようですが、要するに3階以上の建物の出入り口には郵便受けを設置しなさいということが書かれています。つまり1、2階建ての建物が郵便受けを作らなくても良い、上述で言うところの例外として想定されているわけです。これは郵便の料金制度が距離ではなく重さに因って決まっていることも同じですが、とにかく郵便局の職員が過大な労力を必要としないでも業務が遂行できるようにというところから来ています。(郵便物の1つ1つを距離に応じた料金体系にすると、いちいち送り先までの距離を算定するのが大変なので。)
法令上では他の条文については抵触すれば罰則規定も決められていますが、43条については罰則規定があるほどではありません。とはいえ、書留を除けば3階以上の階に郵便局の方が配達には来てくれなさそうなので、どうしても必要に応じるかたちで、玄関廻りには郵便受けを設置しなければならなくなります。
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