4-8. 階段 (3)
機能的な解釈をすれば屋根の場合は地球上には重力があり、その屋根自体が支えられることと雨が流されることといったことから、妻面(*)から見たときに棟の部分が高くなり軒に向かって低くなる形がつくられます。先に初源的と書きましたが、祖型的といった方が正しいかも知れません。その建物の建つ地域や文明に拘らずに、共通して見られる建築の形式のひとつです。その祖型的なかたちのあり方は現代においても建物のピクトグラムを思い出せば想像が出来るでしょう。ピクトグラムは共通言語が存在しない場で、つまり文化的バックグラウンドが違う場においても、人々が理解を共有出来る図像です。身近な例はネットでのホームボタンですね。
これが家として認識されるのは、この家のシルエットが家の祖型であるからと言っても良いでしょう。
ところで、同様に機能的な視点で考えると、階段については身体の階層間の移動に際して足が上がる距離が段の蹴上げの高さになり、足を置く面が踏面となり、階段の形がつくられます。このように蹴上げの高さの方はどうしても身体のサイズに依ります。踏面は小さすぎると昇ることはできませんが、一方でいくらでも大きい分には構いません。それがある程度大きければ床として認識されることになるでしょうし、小さければ階段の全体はどちらかと言えば梯子といった方がよいかもしれません。
*)妻面の定義を考えるとトートロジーになっていますが、ここでは説明が簡単になるためにこのような言い回しにしています。
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