9-1. 図面 (7)

実施設計では基本設計で描かれた図面に対して更に詳しい内容が付加されていきます。先に挙げた図面の他、矩計図(断面図のスケールを上げたもの。断面詳細図ともいいます)、展開図、天井伏図、平面詳細図、部分詳細図、建具表などです。その他、必要に応じて建具詳細図や外構図、エレベーター図など、あるいは断熱材や耐火材の詳細を表現した図面などを作成することもあります。基本図の内容も、詳細図を検討することによって変更が加えられますので、それらを反映する作業があります。
ところで建築設計の分野においては、意匠設計および構造設計、設備設計、電気設計と、概ねこのように設計する内容に従って専門に分けることが多いです。規模が小さく比較的単純な住宅の設計などでは意匠設計が一手に構造と設備も担うことがありますが、一定規模以上の場合はこのように設計作業を分担します。意匠設計は全体のまとめ役で、関連する全ての事柄を調整します。構造設計はもちろん建物の躯体(構造体)の設計とその構造計算を行って、構造的にその建物が成立しているかを検証します。

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