7-3. 光環境 (2)

少し前に遡れば照明は蛍光灯か白熱灯くらいなものでしたが、現在では消費電力が少ないLEDがかなり普及してきています。過去には照明器具の明るさはワット数を目安にしていましたが、LEDは少ない電力量で明るさが得られるわけで、そうなるとワット数を目安にすることは出来ません。LEDの電球のパッケージに「40W相当」などと書いてあることがありますが、当然、実際にはそれよりも少ない電力量のランプなわけです。
本来ならば照明器具の明るさはルーメン(lm)という単位を使います。ルーメンは日本語で言えば「光束」と呼ばれ、イメージとすれば照明器具から光の束が出ているといったところでしょうか。厳密な定義を言えば「全ての方向に対して1カンデラの光度を持つ標準の点光源が1ステラジアンの立体角内に放出する光束」ということになるそうです。例えば、E26口金という標準のソケットの一般電球の場合、40Wで485lm、100Wで1520lmというデータがあります。つまり1Wあたりの光束で言えば、40W電球の場合は12.1lm/W、100Wの場合は15.2lm/Wと言うことになり、100Wの方が明るさに対して消費電力の効率が良いということになります。

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