4-7. カーテンウォール (10)

ここ間で紹介してきた金属フレーム・ガラスカーテンウォールのフレームは全て鉄製でした。もちろん現在でも鉄製フレームのカーテンウォールはありますが、より一般的なのはアルミ製です。人類にとって鉄は鉄器時代からある付き合いの長い素材ですが、アルミニウムはそれと比べると最近の素材で、18世紀後半に発見され、19世紀に入ってから金属素材として製錬されるようになりました。効率的にアルミニウムを製錬する電気製錬法は19世紀中頃には発明されていたようですが、肝心の電気を大量に発電する技術が無かったために、大量生産体制が出来るようになったのは20世紀中頃以降のことです。

図4-7-14:近三ビルヂング

図4-7-14:近三ビルヂング

日本で採用された最初期の例は1931年に竣工した村野藤吾設計の近三ビルヂングにおいて、鋼製のサッシの一部品として組み込まれたモノがあったとのことですが、1965年のこの建物の改築時にサッシも交換されているようで、実際にどのような姿であったのかは今となっては判り兼ねます。

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