4-5. 天井と屋根 (1)

4. オフィスビルの部分

室を構成する部位として、床、壁、天井という言う方をしますが、抽象的なキューブとしての室を想定するときには、壁が垂直面であるのに対して、床と天井は水平面であるという水準では同一です。ただし、人が地球上に生きている限り重力からは逃れられませんので、そこで人や物の荷重を支える水平面としての床と、室の上を覆う天井面というように意味が分かれてきます。
また、建築物とは何か?と考えたときに、外と内を隔てるものだと考えることが出来ます。そもそも何も無いところに内も外も無いですが、建築物があることによってその内側と外側が自ずと出来るということです。天井という言葉を考えたときに、天井は内側の上部の水平面だというように位置づけられます。先ほど例に出した抽象的なキューブは実際には厚みがありますが、その内側が天井で外側の面は屋根となります。当然ですが、屋根は室を構成するものではなく、建物の全体のボリュームを外壁とともに構成するものと考えられますが、機能的にも雨風を隔てるということで、外側に面しているということが意味を違えています。

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