4-4. 床 (3)

「室」を構成する単位としたときの「床」は、言うなれば抽象的な水平面ですが、実際には厚みをもった中身のある床です。階を重ねた時には下層階にとっての天井が上層階にとっての床となることもあるでしょうが、ここではオフィスビルを考えるということもあり、鉄骨造や鉄筋コンクリート造をベースとして考えた時の床の荷重を受けるスラブが床のベースとして考えても良いでしょう。
昨今のオフィスビルはその上にOAフロアというスラブから浮かせた床材を仕込むことが一般的です。数十年前であれば、働き方としてはデスクワークであってもパソコンを使うことは特定の職種に限られていたでしょうが、現在ではあらゆる職種でパソコンのないワークスタイルを考えることはできないと思います。OAフロア(またはフリーアクセスフロア)自体はデータセンターなどで使用されていたものが、パソコンの普及によってオフィス内のケーブル配線の必要に迫られて一般化されてきました。

図4-4-2:OAフロア

図4-4-2:OAフロア

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