4-1. エレベーター (1)

4. オフィスビルの部分

ここまでの連載ではイントロから始まって歴史の話を連続してきましたが、これからは週毎にトピックを横断して書いていきたいと思います。
オフィスビルという建築物は、オフィス空間以外の様々な部分によってオフィスビルという全体が成立しています。「4.オフィスビルの部分」では、その各部分にスポットを当てていきます。今回はエレベーターについてです。
最近「スペインで47階建て地上200mの超高層ビルにエレベーターを付け忘れる(!?)」というニュースが話題になりました。この建物は住宅だったようですが、当然、高層ビルにはエレベーターは無くてはならないものです。日本では各種指針や自治体の条例において用途を問わず5,6階以上の建物には設置が義務づけられています。また近年のバリアフリー対応の観点から、不特定多数の人が利用する様な建築物はもちろんのこと、集合住宅においても低層だとしても設置を推奨する方針が出されています。建築設計上は竪穴区画といって防災の観点からエレベーターや階段の階層を垂直に貫く穴は区画(壁などでその他の部分と分けられること)されますので、ビルを訪れたときなど一般の利用者は階段の姿を見ることはなく、エレベーターにすぐに乗って目的の階までいくという人が殆どではないでしょうか。

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