2-3. 近代/ビルディングタイプ (2)

そういう意味で物販をする店舗ということだけでは「ビルディング・タイプ」として位置づけるにはいささか茫漠とし過ぎています。店舗というだけでは空間的には殆ど型を見いだせないからです。ただ、例えば郊外のコンビニを想像してみて下さい。そうすると大雑把にみなさん同じ光景を想像するかと思います。通りに面して駐車場や駐輪場があり、平屋の四角い建物が通りからはセットバックして建っている。ガラス張りの店舗は外から内側がよく見えて、フラットな屋根の軒先にはお店の看板がある。このようなある種の型に嵌まったものは郊外型のコンビニというある種の「ビルディング・タイプ」を示していると言えます。

図2-3-1:コンビニ

図2-3-1:コンビニ

また映画館という「ビルディング・タイプ」を考えれば、スクリーンに向かって多くの席が並んでおり、暗転するために閉じられた大空間がある。背後には映写室があり、ロビーが付随しており、券売の窓口がある。といったように、室(スペース)の構成(組合せ)が型に嵌まっていることが理解できるかと思います。

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