2-2. オフィスのルーツ・西洋編 (1)
前回は日本の事務所のルーツを辿ってみましたが、同様に西洋の歴史の中でも検証してみてみたいと思います。 [office]の語源を辿ってみると、[opus(仕事)]+[fice(facere=する)]というラテン語の組合せとして構成されています。 古代ローマでは既に[officium]という「サービス、儀式、義務」を意味する言葉が成立していたということで、現代の [office]という言葉の由来は2000年以上前、紀元前後に求めてもよさそうです。その際には現在のように場所を示す言 葉ではなくて地位を意味していたようで、例えばローマ後期やビザンチン帝国時代に下って役人のトップが[Magister Officium] (Master of Offices)と呼ばれていたということからも分かります。(現在の地位で言えば、省庁の事務次 官といったところでしょうか。)現在の英語にすれば、[office]というよりも[officer]という人を指す言葉です。 [Officium]が働く場所としての[office]が出てくるのは、もう少し時代を下ることになります。
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