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Kビル新築工事(第6回定例会議)
事業名・工事名
Kビル新築工事
日時
2014年1月29日 / 10:00~10:40
場所
トゥループロパティマネジメント(株) 第3会議室
出席者
- 設計監理(建築)
- トゥループロパティマネジメント(TPM) : ST、MR、MT
- 設計監理(構造)
- K構造設計事務所
- 施工
- T社 : K(現場所長)、M(部長)、T(技術営業)
- 施工(電気)
- H社 : F
- 施工(設備)
- O社 : A
1.前回議事録の確認
- 設計 MR:
- 前回の質疑であった土間下の電気埋設SUS箱についてはメールでも指示した通り、電力会社との協議で不要だと判断されればなくしても構いません。
- 設計 MR:
- 1F柱のシーム溶接の向きについてもメールでの指示の通り、エレクションピースと干渉しない位置で少し斜めにずらしてください。
- 契約図と申請図の相違については、新たに仕上表と天井詳細図に防鳥ネットの記入が契約図に漏れていました。これは中央区の認定申請時に指導を受けたものです。
- 施工 K:
- 我々の施工時に用いている製本図には記入があります。
- 設計 MR:
- 認定申請での指摘事項については8/29に個別にメールした通りです。その通りに施工お願いします。
- 設計 MR:
- また、9/27日付けのメールにCDにて手渡しされたものを契約図の正としてください、としています。こちらの認識としてはそれを契約図と捉えています。
- 設計 MR:
- いずれにしても消防同意の指摘事項での変更点については見積りを出してください。出来れば現場での変更で相殺されればいいんですが。
- 施工 K:
- 分かりました。
2.週間工程の説明
- 施工 K:
- 杭工事が28日に終わりました。順次、山留め工事、掘削工事となります。
- 施工 K:
- 根切り工事時の2/6日に埋蔵文化財の立会検査があります。
3.3月・4月月間工程の説明
- 中間検査については1F鉄骨建て方完了後、2Fデッキ敷、鉄筋工事完了後でコンクリート打設前で宜しいでしょうか。4/15日ごろになるかと思いますのでまだ先になりますが。
- 設計 MR:
- 日程、内容共に検査機関に確認します。中間検査については構造がメインになってくると思います。構造事務所とも打ち合わせが必要になるので再度確認します。
- 施工 K:
- 分かりました。
- 0節製品検査、地上節の原寸検査は鉄骨工場で行う予定になっています。
- 設計 MR:
- O氏に立ち会って頂くことで変更ありませんが日程等事前にお知らせください。
- 施工 K:
- 分かりました。
- 施工 K:
- 1節の製品検査は3月になります。
- 設計 MR:
- 分かりました。
4.質疑
【電気ハンドホールについて】
- 施工 F:
- 今回提出図では外壁水切りに当たらない位置にマンホールのみをハンドホールより偏心させて設置する図面になっています。
- 設計 MR:
- 基本的には良いと思います。マンホールの位置については断面詳細図で検討して決めます。引き続き電力会社と協議の上進めてください。またマンホール位置はエントランスホールからガラス越しに見える可能性があるので、鋳鉄黒ではなくコンクリート製に出来ないか確認してください。
- 施工 F:
- 分かりました。
- 施工 K:
- 石のサンプルを持ってきましたので提出します。
- 設計 ST,MR:
- サンプルを預かって検討します。後ほど連絡します。
【1/23日に現場で打合せた内容】
- 施工 K:
- セメント成型版の工場塗装の色は32M、アルミサッシはシルバー(FカラーシルバーN色)で決定。目地シーリング色については後日決定。議事録も合わせて提出します。
以上
2014.2.4 作成:MT
7-3. 光環境 (1)
7. オフィスビルの環境
住宅などの建築物の場合、南向きに開口部があり採光が取れるということがとても重要視されていて、ある程度不動産の価格にも反映されているでしょうが、オフィスに関しては採光についてはあまり重要視されていないように思います。基本的には電灯などの人工的な照明器具によって必要な明るさが取れれば良いと考えられているのでしょうが、やはり一般的な感覚からすると自然光が取れて、外に風景が広がっている環境は(その風景にもよるでしょうが…)オフィスであろうが、住宅であろうがやはり人が居る場所として快適だとは思います。このトピックでは差し当たって、このような(個人的な私の)認識を前提としつつ、現在のオフィスにおける光環境について考えてみたいと思います。
まずは明るさを定量化する単位を見てみます。日常生活において、電球を交換する際には40W(ワット)、100Wといった、ワット数を基準に選ぶことが多いかと思います。当然ですが、ワットというのは明るさの単位ではなく消費電力量の単位であって、例えば40Wの電球の場合には、下記の式が前提となっています。
40W(ワット)= 100V(ボルト)x 0.4A(アンペア)
一般家庭用の規格電圧は100Vですので、40Wの電球だと0.4Aの電流が流れて、1時間あたり40Wの電力量を消費します、ということになります。
4-7. カーテンウォール (11)
アルミサッシが使用された例として近三ビルヂングは最初期のものですが、その後すぐに幅広くは普及しなかったようで、現在のように一般住宅にもアルミサッシが使われるようになったのは、60年代以降だったようです。それまで使われていた鉄製、あるいは木製のサッシに代わってアルミが使われるようになったわけですが、その大きな理由の1つに防水性、気密性などのサッシとしての性能が大きいように思います。
梅雨の時期や台風の時期など何かと雨が降ることが多い日本の気候において、雨漏りは常に建築物のトラブルとして悩ましいものでした。鉄のサッシはLアングルなどの規格の鋼材を組み合わせて構成するのが一般的ですし、木製のサッシは建具屋さんのお手製です。それはつまり、サッシとしての断面を考えると単純なつくりになるので、水が入り込んだときに逃がすルートが作られていなかったりします。一方でアルミサッシの場合、アルミを押し出して断面を形成するので鉄や木と比べれば格段に細かな断面を形成することができて、シールが切れて水が入ったりしても、それを外に逃がす様な工夫がサッシ内で出来るようになりました。
このようにコストも含めて性能も鉄や木以上のものを期待出来るようになったため、アルミサッシは現在では主流のサッシとなったわけです。
4-7. カーテンウォール (10)
ここ間で紹介してきた金属フレーム・ガラスカーテンウォールのフレームは全て鉄製でした。もちろん現在でも鉄製フレームのカーテンウォールはありますが、より一般的なのはアルミ製です。人類にとって鉄は鉄器時代からある付き合いの長い素材ですが、アルミニウムはそれと比べると最近の素材で、18世紀後半に発見され、19世紀に入ってから金属素材として製錬されるようになりました。効率的にアルミニウムを製錬する電気製錬法は19世紀中頃には発明されていたようですが、肝心の電気を大量に発電する技術が無かったために、大量生産体制が出来るようになったのは20世紀中頃以降のことです。

図4-7-14:近三ビルヂング
日本で採用された最初期の例は1931年に竣工した村野藤吾設計の近三ビルヂングにおいて、鋼製のサッシの一部品として組み込まれたモノがあったとのことですが、1965年のこの建物の改築時にサッシも交換されているようで、実際にどのような姿であったのかは今となっては判り兼ねます。
4-7. カーテンウォール (9)

図4-7-11:glass skyscraper

図4-7-12:シーグラムビル
これら2つのガラスのカーテンウォールの最も大きな違いは、やはりプロジェクトが実現しているものと、一方は未完であるものとの差だと考えられます。ガラス張りの建物を構想する際には建築家は皆、「ガラスのスカイスクレーパー」のように純粋なガラスの壁と床スラブによる建築物を実現したいと考えるものです。ガラスを外壁にした高層ビルの着想を得た段階のピュアなイメージを、この「ガラスのスカイスクレーパー」は見事に表現してみせていると言えるでしょう。
一方で「シーグラムビル」ではそのガラスのカーテンウォールを実際の超高層に採用する際に、当然ながら技術的な対応を迫られるわけで、元々のピュアなガラスの外壁のイメージと現実の技術との折り合いをつけて、作品として見事に昇華させた例だと思われます。つまり「シーグラムビル」においては、耐風圧にマリオンをつけたり、スラブ、梁の陰に金属パネルを採用していますが、それらは当初のピュアなイメージからすると邪魔なものです。しかし、技術的にはどうしても必要なものですから、それを逆手に取って立面のリズムをつくり、超高層ビルの大きな立面に無限に続くかの様に思わせる様な緻密なリズム感をもって、マリオンと金属パネルを割付けました。また敢えてマリオンを外側に取付けることで、縦方向のプロポーションを強調し、マリオン自体もH鋼とすることで重くなりすぎないような、見事なレトリックが駆使されています。

図4-7-13:シーグラムビルのマリオン