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Kビル新築工事(第4回定例会議)

事業名・工事名

Kビル新築工事

日時

2014年1月15日 / 10:00~11:20

場所

トゥループロパティマネジメント(株) 第3会議室

出席者

設計監理(建築)
トゥループロパティマネジメント(TPM) : ST、MR、MT
設計監理(構造)
K構造設計事務所
施工
T社 : K(現場所長)、M(部長)、T(技術営業)
施工(電気)
H社 : F
施工(設備)
O社 : A

1.前回議事録の確認

2.週間工程表の説明

施工 K:
杭工事が開始されて給水管の切り替え工事も終りました。現在18日予定していた拡底杭の立会検査が変更で、20日になりますのでOさん(K構造設計事務所)にも予定表を送付して確認します。
設計 MR:
20日の拡底杭の検査は私も立ち会います。
施工 K:
鉄骨の原寸検査を23日にOさん(K構造設計事務所)にお願いしていますが、TPMではどなたか立ち会いますか。
設計 MR:
TPMからは私が立ち会います。
施工 K:
日時は23日の13:30?16:00くらいで、現場事務所のあるT社ビル地下1階にて行ないます。
施工 K:
出席者は2名、MTさんとOさんということでよろしいですか。
設計 MR:
それで良いです。

3.承認用書類提出

施工 K:
コンクリート工事施工計画書、鉄筋圧接部試験要領書、基礎伏せ図を承認お願いします。
設計 MR:
チェックバックで修正した承認図や書類は構造に関係するものについては、K構造設計事務所のOさんに送付してください。T社→K構造設計事務所→TPM→T社の流れでお願いします。
施工 K:
そのように対応、送付します。

4.質疑

【基礎、埋設配管などについて】

設計 MR:
基礎上の腰壁が記載されていますが間違いがあります。基礎伏せ図なので腰壁については、別図を提出ということで良いですか。
施工 K:
腰壁は、アスロックと大理石の納まりが絡みますので1F床伏せ図・各納まり図を作成するのでそちらで検討とさせてください。
設計 MR:
分かりました。立上がりの保管庫まわりや、石壁とアスロックの切り替え部分には注意してください。
施工 K:
X1、Y1付近の360角の桝が納まりません。150Φの汚水桝に変更とさせていただいてよろしいでしょうか。
設計 MR:
設備設計に桝の必要容量を確認します、必要かどうかも含めて。
施工 A:
消火栓のバルブボックスはなくせないか消防と協議してみます。
設計 MR:
無くせるならなくしたいのでそこも含めて確認してください。
施工 K:
X1,Y8付近の散水栓について、この位置では目立ちますが変更しますか。
設計 MR:
設置位置を階段下に移動は可能ですか。
施工 A:
検討します。
施工 A:
Y1,X12付近の埋設排水管が納まらないので、径を150Φから100Φに変更してもよろしいでしょうか。
設計 MR:
設備設計に確認します。設備配管図のPDFデータを頂きたい。容量的に問題がなければ良いですね。
施工 K:
分かりました。
施工 A:
設備図(P-02とP-06)に、埋設給水管の材質でVDとHIとくい違いがあります。どちらを正と考えたらよろしいでしょうか。
設計 MR:
設備設計に確認します。

【近隣問題について】

施工 K:
近隣から苦情が来ていますので報告します。また、現在予定していた夜間の鉄骨建て方も工期に影響が無い範囲で変更出来ないか検討しています。
設計 ST:
苦情は現場に付き物です。苦情が出来るだけないようにという配慮もわかりますが、T社として正当な近隣対応と現場スケジュールの遵守をお願いします。
施工 T,K:
検討、対応します。

【アルミサッシとセメント成型版について】

設計 MR:
サッシの見本と成形板の見本を同時に、1/20日に一度現場で確認したいので段取りお願いします。
施工 K:
分かりました。

【契約図(製本図)と確認申請図の違いについて】

設計 MT:
確認申請のときに受けた消防同意の指摘事項がどうも契約図に反映されていないようです。屋上消火器、屋上放水口が設置しないといけないはずです。
施工 K:
契約製本を依頼した時期と、図面が変更した時期が前後した可能性があります。
設計 ST:
経緯をメールの履歴等で確認すること。
施工 T,K:
分かりました。
設計 MT:
分かりました。

以上

2014.1.16 作成:MT

4-7. カーテンウォール (3)

18世紀中頃にはカーテンウォールの原型とも言えそうなものが作られていましたが、実際に現代のカーテンウォールの潮流の元と言えるモノは、19世紀まで時代が下ります。カーテンウォールの歴史を調べると、その初めのものとて取り上げられるのは1851年のロンドン万国博覧会で建設されたクリスタルパレスです。

図4-7-5:クリスタルパレス

図4-7-5:クリスタルパレス

前稿で西洋の建築物の多くは壁構造であったことを書きまたが、産業革命以降鉄を製錬する技術が向上し、18世紀末から鉄橋など土木構造物に鉄が使われるようになり、19世紀に入り博覧会の建造物でも鉄が構造材として使われるようになってきました。
ところで今、建築物ではなくて「建造物」と書いたのは、当時はクリスタルパレスのようなビルディングタイプの建物は建築物として認められていなかったからです。建築物といえば、宮殿であったり、宗教的な施設であったり、それまでに存在していたビルディングタイプのものでした。産業革命や市民革命以降、美術館や図書館、駅や工場といった新しいビルディングタイプが求められるようになり、それらは既存の様式を流用する形で対応することが殆んどでした。
一方でこのように鉄で構造物が出来るようになっても、まずは橋などの土木構造物に利用され、また既存のビルディングタイプではなくて、どのように扱えば良いか曖昧な新しいビルディングタイプに利用されました。その最たる例がクリスタルパレスでした。 鉄の架構のみならず、ガラスのカーテンウォールによる極めて高い透明感も、当時の既存の建築物とは余りにも違いすぎたために、建築物とは認め辛い様相だったのでしょう。

4-7. カーテンウォール (2)

そもそも歴史的に、日本建築においては木造が主たる構造形式だったので、柱梁による架構を組んで、外壁が板戸や砂壁の様な軽いモノで作られるということはさほど驚くべきことでもありませんでした。一方で西洋建築においては、石や煉瓦による組積造の建物が主流だったので、外壁が分厚く、重たいことは当たり前でしたし、それに伴って窓も小さいものでした。石よりも木が建材としてより広く使われていた北欧やスイスなどでも,ログハウスのようなものは木の組積造と考えて良いですし、柱梁の架構形式にしていたとしても、冬の厳しい気候への配慮から壁を分厚くつくって、十分な断熱性能を確保するということがなされていました。

図4-7-3:北欧の木造教会

図4-7-3:北欧の木造教会

このように壁に建物の荷重を伝達する構造形式は、構造材として鉄や鉄筋コンクリートが使われるようになるまで、長い間繰り返されて来た形式です。壁が荷重を支えているために当然カーテンウォールの様なことは出来ませんでした。
もっとも荷重を外壁に担わせるのを止めたからといって、建物に外壁の必要がなくなる訳ではありません。今度は主構造にぶら下げられる、軽い素材で外壁をつくる必要があります。窓の素材としてガラスが古くから存在していたことは、「5-1. ガラス」の稿でも触れていますが、そのガラスをサポートするための枠、アルミや鉄で枠がつくれない当時は木製しか選択肢がありませんでしたが、カーテンウォールをつくれる様な十分に大きく育った木は西欧においては中世以来不足していたといわれています。
直接的にそのせいかどうかは定かではありませんが、世界最初のガラスのカーテンウォールは18世紀にオスマン帝国で作られたといわれています。下記の写真はそのオスマン帝国のものではありませんが、ルーマニアのブカレストに残っているもので、きっと近い様な形で世界最初のガラスカーテンウォールも製作されたものと推測されます。

図4-7-4:ブカレストの木製ガラスカーテンウォール

図4-7-4:ブカレストの木製ガラスカーテンウォール

4-7. カーテンウォール (1)

4. オフィスビルの部分

前回に壁について書きましたが、建物の外観については閉じた部分が壁とするならば、開いている部分は開口部です。開口部には大まかに扉と窓、あるいはガラスのカーテンウォールの様な場合も開口部という扱いになります。

図4-7-1:バウハウス・デッサウ

図4-7-1:バウハウス・デッサウ

カーテンウォールというのは、組積造のように自重とその他の建物の荷重を外壁が伝えるのではなくて、建物の躯体の荷重は受けない、非耐力壁の外壁です。名称もそうですが、カーテンのように躯体からぶら下がっている壁である、と考えれば良いでしょうか。一般的にカーテンウォールといえばガラス張りの建物を想像するかと思いますが、PCやALC板のカーテンウォールもあります。有名な例で言えば、東京都庁舎の外観はPC板のカーテンウォールで構成されています。

図4-7-2:都庁舎

図4-7-2:都庁舎

まずはいつも通り、どのようにしてカーテンウォールができてきたかという変遷から辿りたいと思います。

4-6. 壁 (3)

壁を立てると当然ですが、内側と外側が出来ますが、実際に外部に面する壁はいわゆる外壁です。風雨を避けるのはもちろん、都市部においては火災を予防するためにも外壁の性能は求められます。また意匠上、外観を構成する要素でもあります。
都市計画によって指定されている区域にもよりますが、市街地で耐火建築物としての性能を求められる場合には、外壁には耐火構造であることが求められます。耐火構造というのは、所定の部位が火災で一定の時間熱を加えられたときにも、非損傷性、遮熱性、遮炎性が担保出来ているということです。具体的には一定以上の厚みのコンクリートであったり、ラスモルタル、セメント板であったりします。住宅など小規模の建物に比べれば、オフィスビルのような一定以上の規模の建物ではこのような火災に対して求められる性能は高いので、意匠的には制限されてしまっています。
また、外壁には扉や窓といった開口部が穿たれますが、これらに対しても火災予防の観点から色々な水準で規制が欠けられています。その詳細はここでは割愛しますが、いずれにせよ建物の外観は様々な法的条件をクリアした上で成立していますので、それらを念頭に建物を眺めるだけで様々な発見があるものです。