新着情報

4-11. 駐車場 (4)

機械式駐車場は各メーカーがいくつもの商品を出していて、実際に設計する際にも正直言って、それらの差異がよく分かりずらいものですが、大雑把にカテゴライズすると3つくらいのタイプで考えても良いかなと思います。
1つはマンションなどでよく見られる多段式パーキングです。

図4-11-3:多段式パーキング

図4-11-3:多段式パーキング

普通に並ぶような青空駐車の地下や地上部に台数を増やしていくといった感じで、地上5段や地下2段地上4段などといったかなりの台数を納められるものもあるようです。地下1段地上1段や地下2段地上1段のタイプは3列なら上下に移動するだけなので、3列ならばそれぞれ6台、9台駐車できることになります。一方で例えば地上3段のものは、車の出入りはあくまでも地上部なので、3列に並べて空きスペースを作ってスライドさせながら上下させるということで、対応するようになります。つまりこの場合だと3x3の9台置けるのではなくて、その内の1列は1台を除き空きスペースとしなくてはいけないので、7台分置けることになります。

4-11. 駐車場 (3)

もう少し例を挙げて考えてみます。先に書いたように例えば、単純化した計算で1500m2の延床面積のビルに5台の駐車場が必要だったとします。あくまでも延床面積ベースの話なので、この敷地の容積率が800%だったとすると、逆算すれば敷地の面積は200m2を切るわけです。1台あたりの駐車スペースは3x5m=15m2として、先述の通り通路部分も考えれば、15m2x5台x2(通路分)=150m2となり、もはや地上部は殆ど駐車場で占められてしまいます。
このように駐車場の附置が義務づけられた場合には、現実的にはかなり厳しい数字を突きつけられることがあるわけですが、このような状況は大抵の場合には機械式駐車場を利用することによって解決することが多いです。いくつかのメーカーがいくつかのパターンで商品を販売していますが、このような機械式駐車場のラインナップが充実している国は日本だけではないでしょうか?フランスのとある超高層ビルの開発において、駐車場の確保に困った際に日本の機械式駐車場に注目していたという話を聞きます。

4-11. 駐車場 (2)

オフィスビルと駐車場というのはあまり直接的に関連するようなイメージがないかもしれません。本社ビルなどを除いて、都心のテナントビルの場合は多くの人が電車で移動するので、それほど駐車場の需要がなく、出来ればつくらない方が採算上有利だったりします。しかし、駐車場法という法律において指定された地域(駐車場整備地区)では、ある一定規模以上の建物を建てる場合に、その規模に応じた台数を設置することが義務づけられています。
例えば1500m2以上のオフィスビルについて、300m2毎に1台の駐車場の附置を求められています。つまりこの場合は5台以上の駐車場をつくらなければなりませんが、例えば下図(4-11-1)のような形で敷地内に5台の駐車場を並べることはできません。駐車場の出入口の幅が広く、その範囲で車路が歩道を跨ぐのは危険だからです。

図4-11-1:駐車場例1

図4-11-1:駐車場例1

この場合では下図(4-11-2)の様に車1台分が歩道を跨ぐ形で駐車場のレイアウトを考えることになります。

図4-11-2:駐車場例2

図4-11-2:駐車場例2

以上はあくまでも一例ですが、このように駐車場は駐車スペースと同等かそれ以上に車路に面積を取られることになり、その制約を受けながら建築の計画を進めることになります。また延床面積に応じて駐車台数が多くなるので、容積率の高い敷地の場合は更に条件が厳しいと言えるでしょう。

4-11. 駐車場 (1)

4. オフィスビルの部分

オフィスビルの設計では大部分はがらんどうの執務空間をつくり、残りはサービス部分としてコンパクトに設計します。レンタブル比という言葉がありますが、全体の面積に対して専有床面積の割合を指す言葉で、これが高いほど収益性が上がるということで経済的には優秀な設計とされるわけです。 この残りのサービス部分ですが、基準階では階段やエレベーターといった縦動線、廊下やエレベーターホールといった平面方向の動線、あるいはトイレや給湯室といった水廻り空間がそれに当たります。また、1階においては一般的にはエントランス空間があり、管理室やゴミ置場などがサービス部分として位置付けられるものです。 以上は概ね建築物内に作られる場所ですが、敷地内の屋外には自転車置場や駐車場、緑地などが計画され、それらが総じてひとつの建築としてのオフィスビルが構成されます。 これまではトピックとしていわゆる屋内の空間に注目してきましたが、今回は主に屋内外の双方に設置される可能性がある駐車場の考察をします。

Kビル新築工事(第20回定例会議)

事業名・工事名

Kビル新築工事

日時

2014年6月4日 / 10:00~12:00

場所

トゥループロパティマネジメント(株) 第3会議室

出席者

設計監理(建築)
トゥループロパティマネジメント(TPM) : ST、MR、MT、Y
設計監理(構造)
K構造設計事務所
施工
T社 : K(現場所長)、I(設備担当)、T(技術営業)
施工(電気)
H社 : F
施工(設備)
O社 : A
施工(警備)
S社 : SD、I

1.前回議事録の確認

施工 K:
6/2の現場立会い時に柱の耐火モルタルの仕上り状況の確認をお願いします。
設計 MR:
塗装後の仕上りも確認したいので見本柱に施工お願いします。
施工 K:
1Fの石のレザー仕上のサンプルを確認・決定して頂きました。

2.週間工程の説明

設計 MR:
6/11の17時から施主側のリーシング課7名ほどで見学を行いたいですが現場での対応お願いします。
設計 MR:
工場塗装のセメント版は養生をして傷がつかないように注意してください。

3.質疑

【警備について】

設計 MR:
警備中のEVの警備連動による不停止は行わないことで良いです。
設計 MR:
自動ドアの開錠用カードリーダーは警備連動とせず常時閉とする。カードにて開閉する機能のみの小さいものを探してください。カードリーダーはインターホンポストに組み込みです。
設計 MR:
共用部の警備は必要ありません。
設計 MR:
風除に入る最初の自動ドアのカードリーダーについても石壁に扉をつけて、その中に取付けとします。
設計 MR:
警備についてはスケジュール管理を行います。
設計 MR:
ギャラリー部分については、警備を解除後に自動ドアの開錠をできるようにしてください。
設計 MR:
警報ブザーは各階のEPS内に取付けで問題ありませんか。
施工 SD:
確認します。音が大きいので十分聞こえるとは思います。
施工 SD:
警備が掛かっている状態では室内へ入る静脈認証も作動しない仕様になっています。
設計 MR:
静脈認証の機器が大きいのでもっと小さいものを探してください。できれば現物を次回の打ち合わせで見せてください。
設計 MR:
警備ついての本体工事範囲は、空配管のみです。
設計 MR:
1Fのルーバー上の配線は塗装して黒くしてください。

【ミニキッチンについて】

設計 MR:
変更した水栓で作図直してください。側面図も追加してください。
設計 MT:
天板前板と扉の面を合わせてください。
設計 MT:
扉の入隅側にクリアランスを設けていますが、スライド丁番なのでクリアランスは無くせないか確認してください。
設計 MR:
サイドガードを付ける仕様に変更してください。

【電気工事について】

施工 F:
盤の色について、EPS内はベージュ(5Y7/1)、屋上はクリーム(25Y9/1)でよろしいでしょうか。
設計 MR:
それで良いです。
施工 F:
二次側ブレーカーは、MCB→ELBにする。
施工 F:
設置端子盤で1Fと屋上の両方で測定できる設計ですが、1Fの接地端子は不要に出来ないでしょうか。
設計 MR:
電気設計に確認します。
施工 F:
スイッチプレートは設計通りのものでいいでしょうか。
設計 MT:
同メーカーの新しいシリーズも含めて、見本を見て決めたい。

以上

2014.7.7 作成:MT