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Kビル新築工事(第22回定例会議)
事業名・工事名
Kビル新築工事
日時
2014年6月18日 / 10:00~11:30
場所
トゥループロパティマネジメント(株) 第3会議室
出席者
- 設計監理(建築)
- トゥループロパティマネジメント(TPM) : ST、MR、MT
- 設計監理(構造)
- K構造設計事務所
- 施工
- T社 : K(現場所長)、I(設備担当)、T(技術営業)
- 施工(電気)
- H社 : F
- 施工(設備)
- O社 : A
1.前回議事録の確認
- 設計 MR:
- 事務所空調吹出し位置については、施工図位置で問題ありません。
- 設計 MR:
- 各階EVホールの照明位置は、再度施工図修正後に確認とします。
- 施工 K:
- SUSサッシは、STD4以外は発注行いました。
- 施工 A:
- ベンドキャップの風量抵抗については、問題ありませんでした。
2.週間工程の説明
- 設計 MR:
- 屋外階段のモルタル打設はいつごろになりますか。
- 施工 K:
- 7月中旬になります。
- 設計 MR:
- 柱塗装の見本塗を急いでください。
- 施工 K:
- 日程を調整して連絡します。
- 施工 K:
- 1Fの耐火塗装の磨き仕上の仕上り確認については、最終工程の状況を現場で確認とさせてください。
3.質疑
【10Fの空調吹出し位置について】
- 施工 A:
- 換気扇と干渉してしまうことが分かりましたので、空調の吹出し位置を変更したいですがいかがでしょうか。
- 設計 MR:
- 吹出し位置は変えずに、キッチンのレイアウトを変更でどうでしょうか。
- 施工 A:
- キッチン換気扇ダクトが上下に振り回しが出ますが問題ないでしょうか。
- 設計 MR:
- 構いません。
【トイレ部分のベンドキャップ位置について】
- 設計 MR:
- セメント版の水平目地とトイレ天井上のベンドキャップが干渉します。天井高さを2350から2200に変更とします。ドア高さは確認しておいてください。
【1Fの石納まりについて】
- 施工 K:
- 出隅の納まりですが、留め加工部分に糸面は割れやすいと思われますが、留め加工後大面か入面加工ではいかがでしょうか。
- 設計 MR:
- 出隅納まりについては再度検討します。Y8付近に館銘板を取付けする予定があります。
【1Fの空調について】
- 施工 A:
- X13通り付近の吹出しが1m×2本の設計ですが、2m×1本の変更はいかがでしょうか。
- 設計 MR:
- 構いません。
- 施工 A:
- 1Fルーバー上を黒く塗装するとのことですが、ダクトが黒いものがなく塗装してもはがれる恐れがありますがいかがいたしましょうか。
- 設計 MR:
- 他の材料で良いものがないか検討してほしい。
- 施工 A:
- 空調機本体も黒く塗装でしょうか。
- 設計 MR:
- その予定です。メーカー塗装ができないか確認してください。
【1Fの火災報知器について】
- 設計 MR:
- ベルと押しボタン部分を石に穴をあけて見える部分を最小限にしたいがどうでしょうか。
- 施工 K:
- 可能です。ランプと押しボタンは石に丸く穴をあけて組み込む形でいいでしょうか。
- 設計 MR:
- それでお願いします。ランプは平型としてください。
- 施工 F:
- ベルはルーバー天井裏に取付けで対応します。
【1F天井施工図について】
- 施工 F:
- 照明をプロットしたものを作図しました。
- 設計 MR:
- 空調ダクトと干渉する部分があると思いますので、空調もプロットして照明位置を検討とさせてください。
【1F空調のリモコンについて】
- 施工 F:
- 取り付け位置はどこにいたしましょうか。
- 設計 MR:
- 1F管理室内とします。
【仕上サンプルについて】
- 施工 K:
- タイルカーペット、長尺シート、ソフト巾木、天井岩綿吸音板、キッチン天板人造大理石、樹脂化粧板、ステンレスネットの見本サンプルを持ってきましたので検討お願いします。
以上
2014.7.7 作成:MT
5-4. カーペット (6)
このように権威を象徴するような使われ方をしていたカーペットあるいはタペストリーですが、抽象的な文様から離れて具体的に物語を示すような織物になると、床に使われる[tapis]というよりも壁にかけて室内を装飾する[tapisterie]として作られたものが多いような気がします。多くの場合、当時の絵画のモチーフといえば、キリスト教の聖人や高貴な人の肖像だったりするので、それらを床に敷いて踏みつけるということが適切でないと考えられたのかも知れません。
あるいはただ使い方の差から、現存するものが壁にかけるものの方が状態が良いということもあるかも知れません。
何はともあれ、世界中で最も有名なタペストリーは上図の作品だと思われます。2013年の春から夏にかけて国立新美術館に展示されていた「貴婦人と一角獣」(正式には[La dame à la licorne])は、普段はパリのクリュニー中世美術館に展示されているものです。6枚のタペストリーの連作として織られていて、それぞれ「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」「触覚」という5感を5枚で象徴していて、残りの1枚は「私の唯一の願い」というタイトルがつけられています。(その「願い」の解釈が定まっていなくて、この作品の議論となるのですが、ここでは割愛。)
5-4. カーペット (5)
このようにカーペットそのものは先史時代から存在していたと推定されますが、実際のところどのように使われていたかをみるには、そのものが現存することもさることながら、それが絵画などに描かれていると当時の様子が分かるものです。
時禱書とは中世の装飾画本でキリスト教の聖務日課を記したもので、上図のものは1408年頃に描かれたとされています。右手にいる将軍がサン・カトリーヌに祈りを捧げている場面です。ルネサンス以前のフランドルの絵画では度々、重要な人物が大きく描かれて、重要度が低い人物は、実際はどうあれ相対的に小さく描かれます。つまりこの絵において、サン・カトリーヌは祈る対象であり、絵の主題であるということですが、彼女の背後には天蓋まで連続するタペストリーの装飾がされることによって、彼女の立場を象徴しています。(足元には絨緞ではなくクッションが置かれています。)ところでこのタピストリー[tapestry]という言葉は英語ですが、フランス語で言うところの[tapisserie]です。カーペットのことは[tapis]ですので、つまり床に使われるか、壁に掛けられるかによって言い方を少し変えているだけで、モノとしては同じものです。絵に戻りますが、祈る将軍の方にはtapisもtapisserieもありません。
当時としてはこのようなカーペットは相当高価なもので王侯貴族しか手に入れることは出来なかったでしょう。そのような品は宝飾類と同じく、彼らの権威を象徴するものとなっていることが想像されます。その象徴的な例が下図です。
15世紀のフランス人画家Jean Fouquetが1286年6月5日にイギリス王エドワード1世がフランス王フィリップ4世に謁見した際の場面を描いたものです。室内を覆い尽くすのは青字にユリの紋章を金糸で織り込まれたフランス王家を象徴する織物です。そこで跪くエドワード1世はこのときに領有を争っていたアキテーヌとガスコーニュの領主となるものの、フランス王に臣従するという和睦がなされています。ここではカーペットおよびタペストリーが明らかにフランス王家の権威を象徴して、そこに包まれるエドワード1世という構図が成り立っています。
初めに選ばれる建築設計Ⅰ 建築設計業務の内容②
建築設計業務の流れ
建築設計業務のフローは、本サイトの初めに選ばれる建築設計ページに簡単に説明されていますが、ここではオーナー様の立場に立って確認していきます。
1.基本計画策定
まず建築するオフィスビルの基本計画を策定します。自身が建てようとしているビルの概要、要望を建築設計会社に伝え、設計会社とともに基本計画を策定していきます。
この基本計画はビル経営のためのビジョン・プランとなる為、慎重に行う必要があります。
2.基本契約・設計委託契約締結
次に、基本計画で定められた方針に従って、建築設計会社がオフィスビルの基本設計図を作成し、イメージパースなどを使ってプレゼンテーションを行います。
このプレゼンテーションを経て、建築設計会社を選別し、設計委託契約を締結しますので、この段階までに建築設計会社の良し悪しを判断できねばなりません。
3.実施設計・建築確認申請
建築設計会社と設計委託契約を結ぶと、設計会社が基本設計図に基づいて実施設計図を作成します。実施設計図は建設会社から見積もりをとるために必要なものです。
また、建築の許可取得に向けて建築確認申請を早めに出しておきます。
5-4. カーペット (4)
カーペットの歴史の最古の頃から産地は西アジアだったようですが、今でもペルシア絨緞という言葉があるほど、長い間、カーペットといえば西アジアで作られるものが多かったようです。特にイスラム教が誕生した7世紀以降は偶像崇拝が禁止されたこともあって、イスラム社会が絵画や彫刻といった芸術から、織物や陶芸といった工芸品の上に幾何学模様を発達させていったということは、カーペットの発展の理由の1つだと思われます。そしてシルクロードが東西の世界を繋いでいた時代に、その道の要所で織られたカーペットが2つの方向に輸出されるにうってつけの商品だったことは想像に難くありません。
(TVで特集もされていましたが)先日行われた京都の祇園祭で山鉾と呼ばれる山車が、昔からカーペットで飾られていますが、あれも17世紀にポーランドを経て(故にポロネーズ絨緞と呼ばれる)オランダ経由で鎖国中の日本に入ってきた商品が、いつの頃からか祇園祭の山鉾を飾るものとなっています。