新着情報
配線用遮断器の作動について
ブレーカートリップの原因は色々とあります。
今回は築27年が経過したオフィスビルで発生した事例を紹介致します。テナント様より「コンセントの一部が使えなくなってしまいましたので調べてもらえますか」との連絡が入りました。詳細を確認したところ、フロア内の一部配線だけが使用できなくなっているとのご説明を受けました。
電気が止まる原因は電気使用量が増大したことによる遮断機(ブレーカー)の作動やコンセントの接触不良、配線の断線など様々です。それらの不具合に対応できるよう準備して早急に現場へ向かいました。
現場に到着後、分電盤内の遮断器及び専用室内の回路を調査しました。遮断器がトリップ(スイッチがON・OFFの中間で止まっている状態)していたため、一旦OFFにして詳細な調査を行ったところ、専用室内の配線自体には特に問題はありませんでしたが、季節の変わり目のためかヒーターなど電力消費量の多い電化製品が一つの回路に偏って接続されておりました。
計算の結果、遮断器のトリップは同一回路内で電力使用量が増加し、設定した電流の許容量を超えたことが原因と判明しました。テナント様の了承を得て電化製品を業務に支障が出ない範囲で分散させ、再度計算したところ、電気の使用量が各回路の許容範囲内に収まったので遮断機を復旧し、問題ないことを確認。同時にテナント様へも電化製品の使用に関して協力を仰ぎ、快諾を頂いて作業終了となりました。
当社では頂いた連絡内容から考えられる原因を想定し、迅速な復旧を心掛けております。
スチールパーティションの設置工事
スチールパーティションの設置によるレイアウト変更をしました。
今回は築32年のオフィスビルで行ったパーティション設置工事について紹介致します。ご入居されるテナント様より受付用のスペース及び会議室を2つ設置したいとの要望がございました。パーティションによる区画分けとなるので現地でテナント様と詳細を打ち合わせた結果、スチールパーティションで施工することになりました。
スチールパーティションの特徴は、フラットな仕上がりになるのでしっかりとした高級感のある部屋を演出できることです。また、骨組みとなる柱を2枚の化粧鋼板で挟みこむ構造のため、片面ずつ壁面のデザインを変えたり、窓やドアのパーツを付け替えたりと、デザインやレイアウトの自由度も高いものとなります。また、電気・通信配線を化粧鋼板の隙間へ収めることが出来るため、スイッチやリモコンの設置位置を調整しやすいメリットもあります。
防火性能も他の種類のパーティションと比べて高い性能を持っています。これは化粧鋼板の裏側に不燃材の石膏ボードをはめ込んでいるのに加え、壁の隙間に断熱材であるグラスウールを詰め込むためです。また、グラスウールは断熱材であると同時に防音性もあります。十分な厚さのグラスウールが音を吸収するので、防音性も高いものとなっています。
パーティション設置及びスイッチの取付が問題なく完了し、テナント様に確認して頂いた結果、大変満足されておりました。
当社ではテナント様の要望に最適な工事が出来るよう、日々努めております。
タンク式洋便器のボールタップ点検作業
経年劣化により動作に不具合が生じたボールタップを点検致しました。
今回は築26年のオフィスビルにて巡回点検していた際に発生した事例を紹介致します。弊社では電気・水道のメーターを毎月点検して当月使用量を記録しておりますが、あるフロアで水道使用量を計算したところ通常よりもわずかに使用量が多いことが判明しました。漏水チェックのため水道メーターのコマ(流水時に回る部分)を確認したのですが動きはなかったので、トイレ内の水をテストで流してみたところ、一か所だけタンク内の水音が他よりも長く続くタンク式便器が見つかりました。
便器のタンクを開いて点検すると、ボールタップと栓を連結する金具が錆びて上手く動作しない部分がありました。ボールタップを分解して各部分を清掃し、同時にパッキン等の消耗部分も交換したところ、流水の間隔が元に戻りました。
タンク式の便器(各便器と水を溜めるタンクがワンセットになった便器)ではボールタップを利用した給水装置がよく使用されております。装置の仕組みはシンプルなものとなっており、タンク内に貯水されると給水管の止水栓の役割を持ったボールが水に浮き、特定の高さまで水位が上昇すると自動で止水する仕組みとなっております。
しかしながらパッキンや金具が錆、汚れにより劣化した場合は、今回のように排水や給水に悪影響を及ぼすことがあります。気付かずに放置してしまうと、大量の漏水に繋がる恐れもあるため、こまめな点検が必要とされる部分でもあります。
当社ではこのように些細な変化を見逃さず、適切に対応することで被害発生を未然に防いでおります。
レイアウト変更に伴うブレーカー増設工事
リフォームのために電気配線増設工事を行いました。
今回は築25年のビルにて行われた電気設備の増設工事について紹介致します。
テナント様より「フロアの区画を分割して作業用の部屋を増やしたい」との要望がありました。専門的な作業を行う部屋になるため、使用する機器も通常より消費電力が多くなることが予想されましたので、まずはテナント様に増設予定の機器の種別及び型番、設置数をお聞きし、必要な電力量及び配置を打ち合わせいたしました。その結果、既存の配電盤では要領を超過する恐れがある為、照明用配電盤とコンセント用配電盤に分けて使用する為に、フロア内に新たに照明用配電盤を設置することになりました。
まずはEPS(主に電気配線や主要ブレーカーが収納されているスペース)を調べ、既存の配管からケーブルを通すことが可能かを確認しました。しかし既存の配管では配線用のスペースがなかったため、専用室側の壁を開口して配管とケーブルを通すことになりました。他フロアのテナント様へ迷惑をかけないよう、最小限の騒音・振動での施工を心がけました。
EPSへのケーブル引込および専用室側の照明用配電盤の設置を完了し、専用部分を一時的に停電にしてから配線用遮断器の二次側へケーブルを新たに繋ぎました。通電テストを行い、問題が無いことを確認して配線工事を終了致しました。
このように当社ではテナント様の要望に合わせて設備の増設を行い、テナント様が安全・快適にオフィスを使用してもらえるよう心がけております。
全熱交換器の点検調査
冷暖房時の空調の負担を軽減する重要な装置です。
オフィスビルの空調設備で重要な機器に「全熱交換器」があります。機能を簡単に説明すると、換気と同時に外気の熱や湿度を交換できる設備で、換気の際に外気と室内空気の温度差を少なくすることで空調の負担を軽減させることにより、消費エネルギーの効率化をさせコストダウンにつながります。単に空気のみを交換する換気扇がより高機能になったものと考えて頂いて構いません。
しかしながら設備によっては経年劣化などの理由により、やはりトラブルや故障も発生する設備です。
先日、築27年のオフィスビルに入居されているテナント様より「部屋の換気扇からカラカラと音がしているので点検をお願いします」という連絡がありました。現地に到着し、異常がある機器を確認したところ、天井裏に設置されている全熱交換器内部から「カラカラカラ」と、小さいネジか何かが転がるような音が出ていました。機器内部の異常と判断し、メーカーへ状況の報告及び点検を手配いたしました。
メーカーにて内部を分解して詳細な点検を行ったところ、ファンモーターに取り付けられていたベアリングが経年劣化を起こしていることが原因と判明。交換部品を事前に用意してもらっていたので早急に交換頂き、当日中に復旧させることができました。テナント様に音が完全に消えていることを確認してもらい、工事を終了致しました。
当社では、ビルの設備に合わせて最適な工事を行い、トラブルを早急に解決してテナント様へ快適な仕事環境を提供できるよう努めております。