オフィスビル経営の基本Ⅲ 経営者個人の課題と専門家の必要性①

経営者個人の課題と専門家の必要性

1.時間的課題

ここまで経営者としての心構えについてお伝えしてきました。これらはオフィスビルを経営するのであれば最低限やっておくべき基本作業となります。たとえ専門家に依頼をする場合であっても一度はご自身でやっておくべきであることに変わりはありません。その専門家からあがってくる情報、分析結果、見解に対して経営者として判断をせねばならないからです。
とはいえ、オーナー様が上記作業を全て自分で行うには2つの点で課題があります。

1つめは、単純にオーナー様の時間の捻出が難しいことが挙げられます。日々の業務を行っているなかで上記作業を完遂するのはなかなかに大変なことです。そうであれば、有限であるオーナー様の時間は、最も重要な「100棟を自分の目で見て回る」ことにあてるべきで、募集物件比較表の情報収集のような作業は専門家に任せたほうが良い場合もあります。

2つめは、不動産市場のリアルタイム性です。オーナー様が上記作業を行うにあたって、一週間ほどの時間をまとめて用意できれば問題ありませんが、現実には日々の業務の空き時間などを利用して作業を進めるパターンが多くなることが推察されます。
不動産市場は日々変動しています。調査に時間をかければかけるほど、過去に調べた情報に不正確なものが混じってきて、それに応じて分析の精度は下がります。角度の高い分析を優先するのであれば、情報収集を専門家に任せるのも方法の一つです。

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