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すばらしい句を是非読んでみてください。

西躰かずよし

窓の海光 より

さびしさで汚れた両手を洗う

夜の病院の母のうたごえ

亡クシタ児ト食事シテイル

掌にさびしい雨の匂い

五本の指をふちどる

死ぬ理由もなく雨にぬれる

何もない手のひらが海になる

採血ノアトノ海ノ色

冬の血にぬれるシャツ

失明のあかるい海のいろ

点滴につながれたまま子といる

病室を出れば夜の自販機

手をつなぐことなく冬の影

何時カ空ニ届ク指

アトスコシ生キタイ雨ヲ受ケル

恋する言葉

句を作った時は、作った時の熱気あるから、不足に気づかず、言葉に恋をしているようなものです。熱気が無いと発想が出来ないけれど、熱気がある程度冷めないと、不足に気づかない。

現代俳句協会のネット句会に6月20日下記3句を投稿しました

 

あいをかたれず

蝉はながらえる

 

自生する水わさび

悲しみの深さをはかれ

 

傷つきうまれ

さらに傷つき

化けて死を全うせよ