他者について

他者を意識するときは言葉とのむきあいかたの相異を、つよく意識したときである。なんとつまらない意味で言葉を使うのだろう。なんとかなしく貧相な育ちなのか。

言葉に内包される無限の意味を探そうとする人は殆どいない。無限のなかからひとつの意味のみが抽出された言葉。自分につごうのよい惨めな使いかた。まるでそのひとの人生のようだ。

言葉とのむきあいかたが仕事とのむきあいかただ。自分とのむきあいかた、あるいは命との、あるいは恋人とのむきあいかただ、とおもう。