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詩について
詩について考えることがある。
詩は、一瞬のセンチメンタルとか一瞬の言葉の飛翔ではなく、たとえば朔太郎の詩は何を読んでみても、そこにあるのは朔太郎の寂寥の一貫した方向性である。朔太郎をはなれた一瞬のセンチメンタルも、朔太郎をはなれた一瞬の言葉の飛翔も存在しない。詩はその人の在りようを抜きにしては成立しない。のがれようのない在りように触れたい。
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ポスターが微風にふかれ
半分めくれている
小学生の女の子が駆け寄り
ポスターを押さえ
しっかり貼る
拍手をする
きみは素晴らしい女の子だね
きみは必ず幸せになれるよ
女の子がふりむき微笑む
ジロドウの間奏曲の冒頭に似ている
主人公の検察官が朝の出勤のとき
通りすがりの家の前に
配達された牛乳のビンが倒れているのを
立ててあげるシーンだ