旧長銀粉飾決済事件

最近、最高裁でいい判決だなって思ったことがありました。旧長銀の粉飾決算事件で旧経営陣を1審、2審の判決を破棄して、4人の判事が全員一致で無罪としたんですね。

「旧大蔵省が前年に出した新基準ではなく、従来通りの甘い基準に従って不良債券の処理をし、旧経営陣は剰余金がないにも関わらず違法に配当した」とのことです。1審、2審は新基準に従うべきだったとして有罪でした。ところが大手18行中14行が長銀と同じ基準で決算しているわけです。だいたい、1から10まで全て大蔵省が「アレだめ、コレだめ」とみんなやっていたという話です。決算のやり方から何から何まで、全て大蔵省が指図していたようです。みんな大蔵省にお伺いを立ててね。

当時は公的資金が投入されて、社会で経営責任を求める空気が支配したわけです。そんな中で検察が起訴したわけです。「風潮をバックにした動きに、経済に決して明るくない裁判官が追従した、とみる金融関係者もいた」とあります。経済なんて勉強すれば分かるわけだから、勉強しても明るくなれない裁判官なんていらないよね。