差別のはなし

BSでカナダの小学校の低学年のクラスでの実験を観ました。

先生がこう言うんです、「調査の結果、背が小さい人の方が優秀だと分かった。基準は130cmです。」黒板に130cmのラインを描いて「君は130cm以下だから、該当。君はそれ以上だからあっち。」それで130cm以下の人は優秀だから優遇する、休み時間を長くとっていいとか。そうすると、背が小さい方の子が背が高い方の子を差別するんですよね。でもその中で何人かの子は「先生、間違っている。背が高くても優秀な人はいます。背が低くても優秀でない人もいる。先生の言うことは合理的じゃない。」って言うんですよ。6歳くらいの子がだよ。

その日、小さい子は先に帰っていいということになって、大きい子は残るわけです。その子たちにはこれが実験だということを伝えて、ただし明日一日だけ黙っていてくれ、ということにしました。次の日、「教育委員会から電話がかかってきて、先生は間違っていた。背が高い子の方が優秀だ。オリンピックでも何でも背が高い人が出ている。」と言うんですよ。そうするとまた、何かきっかけがあると差別が始まるんですよ。

しかし、その中でもおかしいって言える子がいることにも感心したね、6歳だよ。日本の子にもいるんだろうか。