家
菊池寛実記念智美術館というのがオークラの下にあるんだけれど、そこで加藤唐九郎三代展というのをやっています、唐九郎と息子と孫の。
―陶芸界で親と子はどうなんですか?(本橋)
加藤唐九郎の場合は親が偉大すぎて、息子は可哀想だよね。常に親と比較されるもんね。
―建築界でいうと、丹下さんなんかも偉大ですからね。(本橋)
親があまりに出来すぎると、子どもは潰れるよね。むしろ違う世界に行った方が良いよね。
でも歌舞伎なんかは違うよね、連綿と続いているし。相撲とかも親父さんが優秀だと、息子も良いところまで行くよね。あとお茶の世界だと、閉じられた世界だからね。
焼物だと楽焼の楽家というのがあるけれど、あれは屋号なんだよね。あれも各代ともに出来はいいよね。三輪休雪なんかも代々襲名していてみんなそれなりに近い線まで行くけれど、やっぱり何代がいいとかはあるよね。