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気づき
忙しかったり気力が落ちていると、デザイン上まずいところに普段なら気が付くところを気が付かなかったり、通り過ぎちゃう人はけっこういるんだよね。まずいとすら思わなくなってくる。のんびり設計するのは良い事だよね。
―僕の場合、気にしすぎることがよくありますが。(本橋)
気にしすぎるくらいがちょうどいい。現場の夢を毎日みるくらいじゃないとダメだよ。
あと図面が仕上がるまでが一回目の勝負だけれど、現場がスタートしてからは2回目の勝負だね。自分がイメージした通りかどうかを、現物で確認していくわけですよね。
施工図のはなし
施工図を描けないのは建築家じゃなくて、画家じゃないかって思うんです。それだと技術者ではないですよね。デザインだけだったら画家ですよ。施工図を描かずとも、少なくとも施工図をチェックして不備があったら、こういう風に描けだとか、描き直しを指示できなければダメですね。
大手組織設計事務所
日本最大手の組織設計事務所は高い設計料で時間もたっぷりもらって仕事をするから、やっぱり人が伸びますよね。雑誌には名前入りで載るような設計が好きで元々頭のいい連中だし、人件費も高いよね。一方で中小の設計事務所だと、設計料が安いから時間も与えられないし、どうしてもこなしになりがちだし雑になっちゃうから可哀想だよね。
ゼネコンも超大手とそれ以外で全然違うしね。
住宅地
東京だとどういう建物が良いと思う?新建築の写真とかを見ていると、良いなって思う住宅は関西に多いんだよね。
―そうですか。それは最近の住宅事情が大きいんじゃないでしょうか。東京だと狭小敷地が多いですし、地方だとやっぱりのびのびしていますよね。(本橋)
良いなって思うのは、兵庫とかその辺りなんだよね。住宅地を歩いていてあんまり良いなって思う住宅ってないよね。アトリエ派がやっているな、というのはぱっと見て分かるけれど、それ以上ではないね。
コルビュジェ、ヌーヴェル
大学に入ってから、背筋が凍るほど感動した建物はある?
―やはりコルビュジェのロンシャンの教会は感動しましたね。(本橋)
あれは模型だけでも良いよね。あれは観たいと思ったよ。カップマルタンの休暇小屋はこの前にヒルズの展覧会で観たから、まあ良いかな。(笑)サヴォア邸も名作だよね、みんな真似しているし。
―サヴォア邸は知性で感じるというか、理解ができる建築だと思います。ロンシャンは感性で感じるようなものですね。(本橋)
そうそう、教会の方はぱっと見ただけで良いと思う。ふっと入っていける感じだね。
―もしフランスに行くんでしたら、佐々木さんはジャン・ヌーヴェルとかも好きだと思いますよ。現代のフランスの建築家で一番の人で、とても艶っぽいものをつくっています。ボルドーのポイヤックにあるサンジェイムスというホテルがあるのですが、それは本当に良いとおもいます。(本橋)