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狂う
学生時代、私はなにか1つの事に狂うところまでいかない人間だなって思いました。「毒を食らわば皿まで」というところまでは行かないんですよね。設計には狂える?
―どうでしょうね。僕は、設計は狂っちゃいけないと思っているんですよね。芸術とは違うんですよね。(本橋)
でもデザインでしょ?デザインは芸術の一分野じゃない?
―芸術家的な側面はあるとは思いますが、少なくとも建築家は芸術家ではないと考えています。そういう意味では半狂乱ていどのバランス感覚が必要だと思っているんですが。(本橋)
狂うっていうのは、自分に閉じ込めるときに狂気が、エネルギーが溢れるわけで、それは外見では分からないもんですよね。弱い犬の様に狂ってわめくようなことではないよ。自分の中に閉じ込めたときに、別の形で表現される事で激しく具現化することだと思うんですよね。
陣羽織
戦国時代の婆娑羅大名が着ていた陣羽織、そのデザインはモダンなんですよ。時代が全くないです。今の時代に作ったといっても不思議じゃない。非常に面白いデザインです。
自分の好み
デザインって面白いのだけれど、「ここが何か変だな」って疑問に思うじゃない。そこで何でそう思うのか理由を考え始めますよね。その段階ではきっと、どういうデザインが良いのかという自分の好みが分かっていないんだよね。自分の好みを探す旅なんですね、デザインは。
ある建築家はこう言っていました。「お客さんは自分の好みが分からないのだから、私がお客さんの好みを発見するんだ」って。一理あるけれど、よく言ってくれるよね(笑)