*服装

こんな服装をしたい、

という希望は殆んど無い。

街を歩く人を見ていると、

こんな服装はいやだ、

とつよく思うことがしばしばある。

好みでいうと、

頭のテッペンから脚のツマ先まで、

ビシッと決まるような服装はしたくない。

疲労するし、恥ずかしい。

第一、わたしはそんな生き方をしていない。

浮浪者のようにも見られたくないから、

あまりダラシない服装も、嫌いだ。

隙が無い生き方も嫌いだし、

隙がありすぎる生き方も嫌いだ。

服装はその人の生き方。

合う合わないがあるから、

美しければ良いとは思わない。

カッコよければ良いとも思わない。

30年以上前、時折、モーターショーに行った。

旧型のジャガーとかアルファロメオのスパイダーは、

美しいと思うしカッコいいと思う。

只、わたしは、それに似合うような服装を好きではない。

ルノー4GLも質素でカッコよかったけれど、

若い頃のジャンギャバンがとてもよく似合うと思う。

本人を予感させる、

定着液のような、

服装が好きだ。