2本の木から

「同じパンから食べてはいけない」と書いてある詩があります。つまり、銘々が違う生き物であることを忘れてはいけないということです。「木は2本くっついて生き長らえることはできない。離れているから日を浴びることができる。」そういう詩です。ちゃんとお互いが太陽の陽を浴びるには離れてないといけない。それがなくなれば、2本の木は死ぬんですね。

詩はだから、何の理由もなく本質を予言するんですね。昔の詩人は予言者だったし、予言をする人が詩人だった。やっぱり、愛は仲良くすることではないし、優しい言葉をかけることでもないし。愛も善悪よりは定義し易いですね。

私は子供以外に愛してる、と言ったことはないんです。愛するってなんだろうと、考えたことがあるでしょう?会社の人、後輩によく言いますけれど、やっぱり私が思うには、「○○を愛するって何だろう」という悩む必要性を感じない人は寂しいですよね。「なぜ僕は会社に来ているのだろう」ということを、一度も悩んだことがない人がいれば、それもとても悲しい話です。

そういうことは、私もまだ答えが出ていない。出ていなくても、例えばレストランに行くでしょ、若い頃はよく席を選んだ。どこかの席に座るわけです。その店から出ない限りは。