4-8. 階段 (10)

階段は蹴上面と踏面の垂直面と水平面の組合せから基本的には構成されていますが、安全性などを担保するために踊り場や手摺がある場合が殆どです。日本の建築基準法上は、踊り場は高さ3mごとに設けなければなりません。万が一、階段で転げ落ちた場合でも、一旦は踊り場で受け止められるということです。手摺も言わずもがな、階段の側面から転落しないように設置されます。
蹴上面と踏面は断面方向の形状で、それ以外の形は基本的には有り得ないですが平面形状で考えると、階段はいくつかのバリエーションがあります。各階の間に1つの踊り場がありそこで折り返す形の階段が一般的でしょうが、通称鉄砲階段という平面的にはストレートなものや螺旋階段などがあります。先述のフォンテーヌブローの外階段は平面的には馬蹄形をしていました。バロック建築に度々使われた馬蹄形平面の階段は、建物のファサードの正面性、対称性をつくりとても優雅な印象です。

図4-8-11:鉄砲階段

図4-8-11:鉄砲階段

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