8-2. 面積 (2)
続いて「延床面積」あるいは「容積率」ですが、これは当該敷地に対して床として建物が何平方メートル建てているか、あるいはそれを割合で表現したものとなり、「許容容積率」はその割合の最高限度にあたります。この数字は敷地の資産価値を考える上で極めて重要な数字です。その敷地にどの程度の床面積が得られるかということは、その床を賃貸にする上で直接的に収入に関わってくる最たるファクターです。m2あたり坪単価といった考え方がそれを如実に示していますし、賃貸物件を探す際には予算と場所に加えて広さというのは最も基本的な項目でしょう。
これら「許容建蔽率」「許容容積率」は都市計画によって定められています。ここで、いったい都市計画では何がなされているのか?という疑問が挙がります。基本的には対象となる都市をエリア毎に分けて、そこに想定する建物の用途を当て嵌める、ということを都市計画がしています。多くの場合、幹線道路沿いは高層の建物が建てられる商業地の色をぬり、駅前にも商業地の色をぬる。表から裏に入ったところでは良好な住環境を維持するために、住宅地の色を塗るといったところです。ここでベースとなるのは「用途地域」で、[8-1:高さ制限]でも少し出てきましたが、地域を指定することによって建てられる建物の用途を限定するものです。最も単純な例を想定すれば、住宅地内に工場が建てられないようにするために用途地域をコントロールすると考えれば良いでしょう。
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