4-3. トイレ (14)

フランスには建材の見本市で「BATIMAT」というイベントがあり、建築関連のあらゆる商品がそこで展示されており、今年は偶然、浴室関連商品の特集が組まれていました。日本での便器のシェアはTOTOとINAXの2社で大半が占められている一方で、欧州ではかなりの数のメーカーが様々なデザインの製品を出しています。つまり日欧の大きな違いは、日本の便器はデザインもさることながら、ウォシュレットや暖房便座などの便器特有の機能を付加することによって製品を刷新し、それが多くの人々の日常に受け入れられているのに対して、欧米では便器としての最小限の機能を充足した上で、後はデザインで製品の良し悪しを競っているという、市場環境の差が歴然としています。特殊な機能ではなくデザインで他社と差異化を計っているということは、日本に比べて多くのメーカーが参入しやすい環境です。
その「BATIMAT」にはTOTOも出展していましたが、高機能を売りにしているということもあり他社と比べると相対的に価格は高く設定されており(最高額商品で10,000ユーロ=140万円程度)、会場の中でも際立ったプレゼンテーションでした。

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