7-2. 環境基準 (2)

このような建物に関する建築環境基準は日本国外でも違った形で普及しており、北米で一般的なLEED、フランスのHQE、英国を中心としてオランダ、スペイン、ドイツ、オーストリアなどで普及しているBREEMという環境基準があります。
LEEDやBREEMに関して筆者は門外漢なので詳述は避けますが、フランスのHQE(Haute Qualité Environnementale = 「高い環境品質」)の場合4つのカテゴリーに分けられた基準があり、それぞれの基準値を相応にクリアすればCASBEEと同様に認定機関によって建物に対する認定証が発給される仕組みです。その4つカテゴリーは「エコ・建設」「エコ・マネージメント」「快適さ」「健康」に分けられていて、それぞれに指標が設定されています。

「エコ・建設」
 C1:現在の建物と周辺環境の調和関係
 C2:建設プロセスと製品やシステムの関係
 C3:現場の環境負荷
「エコ・マネージメント」
 C4:エネルギー・マネージメント
 C5:水のマネージメント
 C6:廃棄物のマネージメント
 C7:メンテナンス・マネージメント
「快適さ」
 C8:温熱環境の快適さ
 C9:音環境の快適さ
 C10:視覚的な快適さ
 C11:嗅覚的な快適さ
「健康」
 C12:空間の衛生環境
 C13:空気の衛生環境
 C14:水の衛生環境

以上の14の指標の内、最低限7項目で「基本的なレベル」をクリアし、4項目で「効果的なレベル」、3項目で「非常に効果的なレベル」をクリアすることでHQEの認定が受けられます。

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