7-1. 熱環境 (8)

この物質の圧縮と膨張を利用して温度をコントロールするということが、エアコンの仕組みです。スプレーにおける圧縮されたガスをエアコンの場合は冷媒と呼びますが、室内機において冷媒を一気に膨張、即ち開放させることで室内に冷気を供給します。つまり開放された後の冷媒は気体となり熱(運動エネルギー)を備えた状態です。常に新しい圧縮した冷媒を外から入れるわけにもいきません。気体となっている冷媒は室外機内でコンプレッサーによって圧縮して温度の高い状態、即ち室内機と逆の作用をします。この冷媒をラジエターに通しファンを回すことで熱を室外機の外に排出します。このようにして液体に戻された冷媒を再び室内機に戻すというサイクルを繰り返して冷房を実現します。
また現在のエアコンには除湿機能があります。これは気温が下がれば露点も下がる、つまり結露をさせることによって水分を回収するという仕組みです。上述の冷房のサイクルにおいて室内機で空気を冷やす際に、その空気の湿度は飽和状態になりますので、自ずと除湿もできてしまうわけです。

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