7-1. 熱環境 (7)
例えば20℃の気体があったとします。分子は自由に動いている状態です。その気体をグッと圧縮したらどうでしょうか?分子は自由に動けなくなりますので、運動エネルギーが小さくなります。エネルギー保存の法則という物理の法則があります。極端に簡単にいえば存在するものは無くならないということでもあるのですが、要するにこの場合には運動エネルギーが減った分は別のエネルギーの状態に変換されるのですが、それが熱エネルギーです。即ち気体の温度は20℃から上昇します。狭いところで激しく分子がぶつかっているところを想像すると、確かに熱くなりそうです。(走っている車にブレーキをかけると摩擦熱が発生しますが、これも運動エネルギーが熱エネルギーに遷移するあり方の1つですね。)
逆の場合の方はこのような体験をしたことはないでしょうか。ペンキや虫除けのスプレーには圧縮したガスが入っています。それを噴射すると容器が冷たくなっています。あれは圧縮したガスが一挙に膨張し、熱エネルギーが失われるため冷たくなるということです。
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